公立vs私立、教育費はいくら必要?
<ファイナンシャルプランナーへのご相談コーナー>
教育費の負担は選択する進学コースで大きく変わってきます。
まず幼稚園から高校までの15年間をオール公立で進学した場合、およそ499万円の教育費(入学金・授業料・修学旅行費等の学校費用に加え、学外の参考書代・学習塾代などを含みます)が必要になります。一方、オール私立で進学した場合は、およそ1677万円の教育費が必要になります。3倍以上の開きがあります。
私立幼稚園から公立小学校に入学し、中学・高校は私立に進学した場合、およそ1006万円の教育費が必要になります。
首都圏の一都三県には私立中学校が296校あり、小学6年生の5人に1人が中学受験に挑戦しています。大都市圏では私立中学に対する進学意欲が強く、特に都内の区市部ではクラスの半分が受験生ということも珍しくありません。
教育費はまだまだかかります。大学4年間(医歯系は6年間)の教育費は進学コースで更に大きく異なります。
自宅通学を前提とすると、国立大学の4年間でおよそ411万円、私立大学・文系でおよそ549万円、私立大学・理系でおよそ682万円必要になります。自宅外で一人暮らしするのであれば4年間でプラス200万円以上必要になります。
私立医歯系は自宅通学でも6年間でおよそ2656万円必要になります。
お子さんの人数にもよりますが、私立小学校や私立中学校を安易に選択してしまうと、将来の大学費用に四苦八苦することにもなりかねません。都内などでは公立の中高一貫校の人気が高まっていますが、狭き門であることも事実です。
住宅をまだ購入していないのであれば、人生の三大支出(住宅・教育・老後資金)のバランス配分の検討からまずは始めましょう。
すでに住宅ローンを抱えているのであれば、限られた選択肢において、より戦略的な家計プランを検討すると良いでしょう。
幼稚園から高校までの教育費総額

※入学金・授業料等の学校費用のほか、学校外の学習塾代等を含みます。
※高校無償化分は所得制限が適用されない世帯を前提としています。
大学等における教育費総額

※大学等の入学金・授業料のほか、その他学校納付金、就学費・課外活動費、通学費、その他日常費(自宅通学者としての平均値)を織り込んだ金額です。尚、その他日常費は学生本人がアルバイト等で半分負担するものとして計算しています。
大学1年目の教育費等内訳

※大学等の入学金・授業料のほか、施設費等の学校納付金、就学費・課外活動費、通学費、その他日常費(自宅通学者としての平均値)を織り込んだ金額です。尚、その他日常費は学生本人がアルバイト等で半分負担するものとして計算(私立大医歯系は全額を親負担として織り込んでいます)。